オールドモヘア クラシック3ピーススーツ製作~ジャケット編
- mete
- Aug 22, 2022
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前回から続きまして、今回はジャケット編となります。
早速ご紹介していきます。まず袖作り。画像のようにスレキを芯にしています。まつり縫いは表に出ないように、表地の糸2本くらいをすくい縫っています。袖のボタンホールは、袖を身頃につけた後はなるべくしわにしたくないので、先に作ってしまいます。


袖の袖付け線は、身頃のアームホールより5センチくらい大きくしています。袖付けの前にあらかじめいせて、ボリュームを出したいところやバランスを調整してから袖付けします。画像は袖の形のチェック中。

袖の次は背身のくせをアイロンでとります。くせとりアイロンとは、平面だった生地を曲げて立体にし、身体に沿った動きやすいスーツにします。生地が焦げる手前までしっかりと熱を加えて生地を曲げ、肩甲骨の辺りにボリュームを出していきます。

前身の毛芯を作っていきます。毛芯、本バス毛芯、フェルト、スレキ、アルパカを、ボリュームを出したい箇所に入れていきます。全体のバランスを見て、格好良いシルエットをイメージして量を調整します。


粗いハザシでとめていきます。

ラペルのハザシは細かく。

順番が前後しましたが、前身のポケット作り。身体に沿うようにカーブしたフラップを作ります。胸フラップポケット、チェンジポケット仕様。胸フラップポケットというディテールがあることを恥ずかしながら知らず、お客様から教えて頂きました。大変ありがたいことですが、勉強不足を痛感します。


襟のハザシも細かく。

ボタンは本水牛ボタン。裏地はアルパカというものを使用しています。ひと昔前はフルオーダースーツといったらこれ、というかんじで使われていたらしく、現在は残念ながら生産されていないようです。私は通気性や肌触りが気に入っているので使用しています。

裏地を、ゆとりをいれながらとめていきます。ゆとりが多すぎるのも中でだぶついてしまうので、必要最小限、適度にもたせ、軽くて動きやすいスーツを目指します。

襟をつけてまとめて完成です。




如何でしょうか。クラシックな生地にハンドステッチが、ヴィンテージ感が出ている気がします。モヘアですが硬すぎず適度なハリと柔らかさがあり、最初はかなり手ごわいと思いましたが思ったより問題ありませんでした。

着画になります。古いスタイルが好みの方で、雰囲気に合ったスーツを作れたと思います。こちらの方は広島でものづくりをされている先輩で、大変緻密な仕事をされている方なので、いつもとは違う緊張感を持ちながらの製作となりました。ジャンルは違えど、ものづくりの志や姿勢を私も見習って、これからも精進して参りたいと思います。
k様、このたびは素敵な注文をありがとうございました。今回もスーツ作りを通して貴重な経験をさせていただきました。どう着こなすのか楽しみでございます。
どうもありがとうございました。
次回、襟付きのベストも製作したので、その製作過程もご紹介をしていきたいと思います。
R4.8.22 中丸



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